札幌雪祭りも終り冬期も終盤を迎える季節になって
きました。
春が来る前に洞爺湖の「氷の世界」と撮らなくてはと、
焦る気持ちで洞爺湖に。
伊達を出る時の気温は-9度
現地、洞爺湖の気温は-6度
理想を言えば、晴天の放射冷却で-15度位が望ましい
のですが…さてさて!
洞爺湖はドーナツ状の丸い形をしているので、
冬型の季節風により東西南北特性のある風景を
見ることが出来ます。
洞爺湖は不凍湖なのですが、
北西側の一部に風の穏やかなエリアがあり、
わずかな時期だけ会う事が出来る「薄氷」を
見る事ができました。
「薄氷」に触れたくて湖畔沿いに降りていくと
すでに足跡が…
キタキツネと思います。
俳句では
「薄氷」は「はくひょう」ではなく「うすらひ」と読みます。
雅で心地良い響きです。
雪とヨシと背景の「薄氷」のコラボレーション。
自然のなせるアートと思います。
水面際に小さな「氷の世界」を見つけました。
リズミカルな氷柱が面白い。
「薄氷」は
「春の浅いうちに薄く張った氷のこと」とあり春の季語に
なりますが、不凍湖の洞爺湖においては真冬の風景です。
「薄氷」と水面に写る雲。相通じるものがあるように感じます。
場所を移動して旧洞爺村の珍小島へ。
入江状の水が動かないところに「薄氷」が張り様々な
デザインが生まれます。
入江に押し寄せる波が「薄氷」のデザインを創ります。
とても繊細な氷は淡くはかない存在で、数分のうちに
水面に溶けてしまいます。
まさに「薄氷=うすらひ」です。
景色は西高東低の風を受けて「動の湖」に一変します。
今回、波しぶきを受けた「氷の世界」は残念ながら
開演していませんでしたが、その代わり「薄氷」の
上演を御覧いただくことが出来ました。
次回の上演は早春になります。
お楽しみに!